2020年度 人工知能学会全国大会(第34回)

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[2E1-GS-13] AI応用: 医療 (2)

2020年6月10日(水) 09:00 〜 10:40 E会場 (jsai2020online-5)

座長:水本智也(フューチャー株式会社)

09:20 〜 09:40

[2E1-GS-13-02] 構造化データ+医療画像のマルチモーダル機械学習モデルによる股関節全置換術オートテンプレーティング

〇小林 智久1、岸本 直也1、花ヶ崎 伸祐、呂 湘潯1、笹井 敏裕2、菅澤 拓也2、北野 和彦2、神谷 早織2、松原 正明3 (1. 日本アイ・ビー・エム株式会社、2. ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社、3. 公益財団法人日産厚生会 玉川病院)

キーワード:人工知能、マルチモーダル機械学習、画像解析、人工股関節全置換術、術前計画

人工股関節全置換術(以下、THA)において、各患者に最適な術前計画を行うことは、医療画像・各種計測値・骨密度・筋肉の緊張など考慮すべき点が多く、ベテランの医師でも難しい。一方で、精度の高い術前計画は、治療成績の向上や確実なインプラント調達に繋がる。また、医療機器メーカーにおいても、必要以上の医療機器サイズ・種類を出荷しており、請求も実際使用したものしか出来ないため、ビジネスを圧迫していた。そこで、過去のTHA症例データおよび機械学習技術を活用して、各患者に最適なインプラント・サイズ予測モデルと挿入位置・角度・座標の予測モデル、またそれらをX-ray上に自動配置して医師が活用できるWebアプリを開発。現状の医師の精度をベンチマークとした、機械学習モデルでの術前計画精度および、出荷削減可能性を検証した。
結果として、約200症例の少ないデータで、患者背景(構造化データ)とX-ray & CT(画像データ)を組み合わせたマルチモーダル機械学習モデルを開発することにより、一部医師の性能を上回る結果となった。また出荷削減においては、40〜61%の削減可能性を見出せた。

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