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[4C3-GS-13-04] フレーム問題と状況依存性
キーワード:フレーム問題、状況依存性、想定外
「状況依存性」という概念は、人工知能/認知科学の基礎とも言える「情報処理モデル」へのアンチテーゼとして、1980年代中盤以降に登場した。「現場に入り込み渦中の人にならないと(もしくは実際に手を動かして実行してみるまでは)、どんな認知が生じるかが想定できない」ということを論じたものである。「現場に入ってみて(手を動かして実行してみて)初めてわかる(気づく)ことがある」ということである。さらに言えば「渦中の人になれば確実に何かに気づくのだけれど、それをあらかじめ予測すること(モデル化すること)が難しい」ということでもある。現場や実践はモデル化できるほど、単純ではない。当事者になってみないとわからないことで、満ちあふれている。 一方、フレーム問題は、人工知能が未だに越えられない高いハードルである。「認識フレーム」を臨機応変には変えられないという問題である。渦中の人になり、状況依存的に何かに気付くことが、認識フレームを変え、想定外の物事に対処するということであるという意味で、「フレーム問題」と「状況依存性」は表裏一体の関係にある。
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