2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » OS-9 Affective Computing

[2I6-OS-9b] Affective Computing(2/2)

2022年6月15日(水) 17:20 〜 18:40 I会場 (Room I)

オーガナイザ:熊野 史朗(NTT)、鈴木 健嗣(筑波大学)、田和辻 可昌(早稲田大学)[現地]

17:40 〜 18:00

[2I6-OS-9b-02] 仮想エージェントとの認知行動療法における自動思考を評価するための質問の分析

〇設樂 一碩1、田中 宏季1、足立 浩祥2、金山 大祐2、阪上 由香子2、工藤 喬2、中村 哲1 (1. 奈良先端科学技術大学院大学、2. 大阪大学)

キーワード:認知行動療法、仮想エージェント、自動思考、気分の変化

認知行動療法はうつ病などの精神疾患の治療に加え、一般の方々のメンタルヘルスケアの方法としても確立している治療法である。治療者は、質問を通じて患者に自動思考の妥当性を評価させる作業(自動思考の評価)を行い、患者が状況に応じた思考を発見することを誘導する。自動で対話を行うインターフェースである仮想エージェントは、認知行動療法を自動で提供可能にすることが期待されている。本研究では仮想エージェントによる自動思考を評価するための質問が、参加者の気分に与える影響を調査した。自動思考を評価するための質問あり・なしの2種類の対話シナリオを実装し、2群比較実験を行なった。結果、自動思考の評価のための質問ありの場合は、質問なしの場合と比較して気分の変化が有意に大きかった。さらに、参加者が有用だと感じた質問の数は、気分の変化の程度と有意に相関した。これらの結果から、仮想エージェント対人のインタラクションにおいても、自動思考を評価するための質問は気分の改善に寄与することが示唆された。

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