2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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オーガナイズドセッション » OS-1 医療におけるAIの社会実装に向けて

[2K5-OS-1a] 医療におけるAIの社会実装に向けて(1/2)

2022年6月15日(水) 15:20 〜 17:00 K会場 (Room K)

オーガナイザ:小寺 聡(東京大学)[現地]、木村 仁星(東京大学)、小林 和馬(国立がん研究センター)、杉原 賢一(エムスリー)

16:20 〜 16:40

[2K5-OS-1a-04] DCNNを用いた少量データ学習によるNBI膀胱内視鏡画像診断支援に関する研究

〇高岡 昇吾1,2、池田 篤史3、野里 博和1、坂無 英徳1,2、村川 正宏1,2 (1. 産業技術総合研究所、2. 筑波大学、3. 筑波大学附属病院)

キーワード:深層畳み込みニューラルネットワーク、膀胱内視鏡検査、変分オートエンコーダ、少量データ学習、アノテーション拡張

膀胱がんは手術後の再発率が高く、その要因の一つに内視鏡検査時の病変の見落としがある。DCNNを医用画像診断に適応した診断支援技術の活用により、見落としを減らすことが可能となる。しかし、膀胱がんの平坦病変は周辺粘膜との境界が不明瞭であり、医師のアノテーションの基準に振れが生じやすい。この基準の曖昧さをカバーできる十分な量な教師データを揃えることができなければDCNNの過学習の原因になり、病変検出性能に影響を及ぼす。また、医師の膀胱内視鏡検査では、白色光と狭帯域光観察(NBI)の2種類の光源を用いることができるが、NBIを用いて観察しない場合も多く、通常の白色光画像に比べ、NBI画像を集めることが容易ではない。そこで本研究では、NBIのためのアノテーション拡張を用いた病変検出モデルを提案する。DCNNの学習には、872枚の正常データと164枚の異常データを使用し、テスト時には265枚の正常データと64枚の異常データを用いた。実験の結果、感度74.9%、特異度98.2%、F値78.0%が得られた。これにより少量データによる問題点を解決し、かつ、病変検出の性能が向上することが確認された。

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