[2O4-GS-7] 画像音声メディア処理：一般

[2O4-GS-7-03] 色及び位置情報を用いたアニメキャラクタの目と口の抽出

〇鈴木 絵理¹、山内 拓人¹、鄭 顕志¹ (1. 早稲田大学)

キーワード：画像認識、アニメキャラクタ、目と口の検出及び抽出

画像認識技術の適用先として，従来の写真分野だけでなく，イラスト分野に対しても近年注目が集まっている．そこで，本論文では，アニメキャラクタの表情パーツ（目と口）を，イラストの特徴に注目して検出及び抽出する手法を新たに提案する．従来，イラストの顔パーツ検出手法として，機械学習を利用した手法がよく用いられてきたが，機械学習を用いる場合，学習時間やデータセット作成のコストが高いという課題があった．そこで，本提案手法である顔イラストの特徴に注目した顔パーツ検出を行うことによって，機械学習のプロセスが不必要となるため，学習コストが課題となる分野への適用が可能となる．また，本提案手法を，機械学習を用いた顔パーツ検出手法の学習用データセットの自動作成にも用いることが可能であり，イラスト分野におけるデータセット手動作成の負担軽減も見込まれる．本論文では，公開されている実際のイラストを用いた実験を通して提案手法を評価した．その結果，目の検出精度は8割と高精度となったが，機械学習手法のデータセットとして応用するには，顔パーツの検出精度は不十分であり，現状発展途上の段階にあることが分かった．