2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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オーガナイズドセッション » OS-15 移動系列のデータマイニングと機械学習

[3G4-OS-15b] 移動系列のデータマイニングと機械学習(2/2)

2022年6月16日(木) 14:50 〜 17:10 G会場 (Room G)

オーガナイザ:藤井 慶輔(名古屋大学)[現地]、竹内 孝(京都大学)、沖 拓弥(東京工業大学)、西田 遼(東北大学)、田部井 靖生(理化学研究所)、前川 卓也(大阪大学)

15:30 〜 15:50

[3G4-OS-15b-03] マルチエージェント深層強化学習を用いた協調的狩りにみられる行動方略の多様性

〇筒井 和詩1、武田 一哉1、藤井 慶輔1,2,3 (1. 名古屋大学、2. 理化学研究所、3. JSTさきがけ)

キーワード:マルチエージェント、深層強化学習、協力

協調的な狩りは自然界に広くみられる協力の形であるが、その捕食の組織化のレベルには種によって違いがあることが知られている。 しかし、このような多様性を包括的に捉える試みは少なく、協力的な捕食の形態がどのように進化し、維持されてきたかは十分に理解されていない。 本研究では、深層強化学習に基づくマルチエージェント・シミュレーションを用いてこの問題に取り組んだ。 ここでは、これまでの自然観察から捕食形態との関連が示唆されている要因を変化させた際の行動方略の変化を調べ、捕食者よりも獲物のほうが移動能力が高く単独での捕捉が困難であり、かつ獲物を捕まえた際に食料(報酬)を共有する、という二つの要因が組み合わさった条件において個体間で役割分担のみられる最高レベルの組織化が現れることがわかった。この結果は、これまで高度な認知能力が必要かもしれないと考えられてきた洗練された捕食形態が比較的単純な認知および学習の仕組みから進化しうることを示唆するとともに、捕食の形態とその生物の置かれた環境との密接な結びつきを強調している。

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