2022年度 人工知能学会全国大会(第36回)

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[3Yin2] インタラクティブセッション1

2022年6月16日(木) 11:30 〜 13:10 Y会場 (Event Hall)

[3Yin2-05] 芸術作品から受ける感動についての構造分析

〇田中 友理1、加瀬 佳樹1、安松 健2,3 (1.大阪教育大学大学院 教育学研究科、2.大阪教育大学、3.㈱オージス総研 行動観察リフレーム本部)

キーワード:ベイジアンネットワーク、芸術、美的感動、美学、感性

芸術分野においても人工知能による様々な作品が誕生しているが,「芸術家が人間であるからこそ,人間に伝わる感動があるのではないか」など疑問の声も少なくない.このような中で議論を進めるには,まず「人が芸術から受ける感動」とはどのようなものか理解していくことが重要である.そこで,本研究では「人が芸術作品から感動を受ける構造」を明らかにする.具体的には,「人生で"視覚を通し"最も感動した芸術作品」についての「感動要因」及び「人間的特性」を主な調査項目とした感動経験についてのアンケート調査を実施した.因子分析の結果,感動要因からは7つの因子,人間的特性からは8つの価値観が抽出された.更に,ベイジアンネットワークにて芸術作品情報,感動要因及び人間的特性等を構造化し,感度分析したところ,美学研究において論じられてきた美的範疇に関連する概念が,芸術作品情報,感動要因及び人間的特性等の関係性において定量的に表現されていることを確認できた.これらの美的類型と人間的特性の構造分析は,美的研究を裏付け,人間の芸術的感性を理解する基礎的知見の一つとなる.

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