[3Yin2-12] 自分の好みは他人に有益な情報となるか?
集団レベルの分析
キーワード:意思決定、集合知、シミュレーション
「君が去年受けたあの講義、私にとっても面白い?」「君がこの前行ったあの料理屋、私も気に入る?」といったように、私たちは日々、友人などから好みに関する意見を求められる。この際、どうすれば有益な情報を伝えられるだろうか。近年、自分自身の好みが相手にとって有益であることが示唆されており、注目を集めている。さらに最近の研究では、有益さを高める手法が提案されている。その手法とは、自身の好みに加え、他人の好みを想像させるというものである。ただし、この先行研究では、意見を伝える人が1人の場合のみを扱っていた。他方、実世界では、複数人が意見を伝える場合もあるだろう。この際、手法の有効性は保たれるのだろうか。本研究では、先行研究の行動データを利用し、計算機シミュレーションを通じてこの点を検討した。その結果、大人数では、本手法の有効性はなくなることが判明した。逆に、少人数であれば本手法の有効性は保たれることが明らかとなった。この点、現実場面では、少人数の意見しか入手できない場合がほとんどだと考えられるだろう。よって、この結果は、現実場面における本手法の有効性を裏付けるものだと捉えられる。
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