2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

講演情報

オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » OS-17 地震研究と人工知能

[1L3-OS-17] 地震研究と人工知能

2023年6月6日(火) 13:00 〜 14:40 L会場 (中会議室 C2)

オーガナイザ:長尾 大道、内出 崇彦、加納 将行、庄 建倉、久保 久彦

13:40 〜 14:00

[1L3-OS-17-03] Physics-Informed Neural Networksのばねブロックモデルへの適用

〇福嶋 陸斗1、加納 将行2、平原 和朗3,4 (1. 京都大学理学部、2. 東北大学理学研究科、3. 理化学研究所、4. 香川大学)

キーワード:物理深層学習、ばねブロックモデル、地震サイクルシミュレーション

Physics-Informed Neural Networks (PINNs)は、物理法則に従う微分方程式と初期条件・境界条件を取り込んだ損失関数を用いて、その両方を満たすニューラルネットワークを構成し、微分方程式の解を求める方法である[Raissi et al., 2019]。PINNsは順問題に加え物理法則に現れるパラメータ推定などの逆問題を容易に扱える。地震学では断層すべりを計算する簡単なモデルとして、摩擦の働くブロックとばねの物理を考えるばねブロックモデル[Yoshida and Kato, 2003]が用いられる。本研究ではPINNsをばねブロックモデルに適用し、準動的運動方程式と速度状態依存摩擦構成則[Ruina, 1983]に従う摩擦構成則を解くことによりスロースリップの時間発展の再現を試みた。次にPINNsの因果律を考慮できないという欠点を克服したCausal-PINNs [Wang et al., 2022]を適用した。またすべりデータを学習し摩擦パラメータを推定する逆問題への適用を試みた。以上の結果よりPINNsが断層すべりの時空間発展の数値計算や逆問題に有用であることを示した。

講演PDFパスワード認証
論文PDFの閲覧にはログインが必要です。参加登録者の方は「参加者用ログイン」画面からログインしてください。あるいは論文PDF閲覧用のパスワードを以下にご入力ください。

パスワード