2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2D4-GS-2] 機械学習:制約下の機械学習他

2023年6月7日(水) 13:30 〜 15:10 D会場 (大会議室 A1)

座長:白川 真一(横浜国立大学) [現地]

14:50 〜 15:10

[2D4-GS-2-05] 少数のセンシティブ属性を用いた公平な学習

〇小路口 望1、福地 一斗2,3、秋本 洋平2,3、佐久間 淳2,3 (1. 筑波大学 情報学群、2. 筑波大学 システム情報系、3. 理化学研究所 革新知能統合研究センター)

キーワード:人工知能、公平性、半教師あり学習

近年の機械学習技術の発展に伴い,機械学習による意思決定が様々な場面で用いられるようになった.一方,機械学習による意思決定が不公平となる問題が指摘されており,機械学習の公平性への関心が高まっている.公平性の既存研究の多くはセンシティブ属性が全てのデータに付与されていることを前提としているが,このようなデータのアノテーションコストは高く,法律等によって収集が困難な場合が考えられる.本稿ではセンシティブ属性が少数しか得られない状況において,公平な学習を実現するための手法を提案する.本手法では半教師あり学習の手法でセンシティブ属性分類器を作成し,その出力をセンシティブ属性なしデータに擬似的に付与する.これにより全てのデータにセンシティブ属性が付与された状態となり,既存の公平性手法が適用可能となる.実験では,提案手法を用いることでセンシティブ属性が少数しか得られない状況においても.理想的な状況と同等の精度と公平性のトレードオフを達成できることを示した.さらに,擬似センシティブ属性の精度が公平性を達成するために重要であり,確信度によるフィルタリングが精度に悪影響を及ぼす可能性があることがわかった.

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