2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2M1-GS-10] AI応用:産業

2023年6月7日(水) 09:00 〜 10:40 M会場 (会議室 D1)

座長:斉藤 史朗(電気通信大学) [オンライン]

10:20 〜 10:40

[2M1-GS-10-05] 転移学習と適応型モデリングを用いたプロセスメンテナンスを考慮したソフトセンサの開発

〇片山 開斗1、藤原 幸一1、山本 一輝2 (1. 名古屋大学、2. AGC株式会社)

キーワード:ソフトセンサ、適応型モデリング、転移学習、蒸留プロセス

製造プロセスにおいて,ハードウェアセンサでは測定が困難な品質変数などの重要な変数を予測するために,様々な種類のソフトセンサが広く利用されている.メンテナンス後にソフトセンサを迅速に適合させるために,転移学習と適応型モデリングを組み合わせた手法が開発されている.従来手法では,不適当な転移学習が原因で予測性能が低下するNegative Transferが発生する前に転移学習の適用を終了し,ソフトセンサを切り替える必要がある.しかし,適切な切り替えのタイミングを把握することは困難な場合が多い.そこで本研究では,ソフトセンサの切り替えの問題を回避可能な,転移学習に基づく新たな適応型ソフトセンサ構築手法を提案する.提案手法では,直近の一定期間内に計測されたサンプルを目標ドメインとして転移学習を適用し,適応型モデリング手法を用いてソフトセンサを構築する.そして,新たなデータが測定され次第,目標ドメインのサンプルを逐次更新する.
提案手法をフッ素系テロマ中間体の蒸留プロセスの実データに適用し,従来手法と予測性能を比較したところ,RMSEが平均17%改善することが確認された。

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