2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[2N4-GS-10] AI応用:分子構造/ケモインフォマティクス

2023年6月7日(水) 13:30 〜 15:10 N会場 (会議室 D2)

座長:藤井幹也(奈良先端科学技術大学院大学) [オンライン]

14:10 〜 14:30

[2N4-GS-10-03] 学術論文データを活用したペロブスカイト型固体電解質のLiイオン伝導率予測モデルの構築

学術論文から機械学習向けの適切な学習データを作成するためのAI技術

〇西川 武一郎1、礒脇 洋介1、李 根1、原田 康宏1、吉田 孝史1、堀川 裕史1、植田 格弥1、柳 逸人1 (1. (株)東芝)

キーワード:マテリアルズインフォマティクス、機械学習、論文データ、イオン伝導率、データクレンジング

AIによって材料の物理特性値を評価できれば、時間がかかる実験の多くを省略できるため、材料探索の速度を大きく加速できると期待される。新型電池材料の探索を念頭に、査読論文や学位論文などの文献から適切な学習データを作成し、イオン伝導率予測モデルの構築を行う。今回は、ペロブスカイト構造の酸化物固体電解質材料に対して、Liイオン伝導率予測モデルの構築を行った。この際、機械学習向けの学習データを作成する上で主に以下の3つの課題があることが分かった。① 論文からデータ抽出する際の写し間違い、単位変換のエラー。② 論文著者のエラー(計測誤差、参照論文の結果の引用間違い等)。③ 実験条件が異なるデータの混入。①はデータ抽出プロセスの精度を上げることである程度解決できる。他方、②と③については不適切データを検出して削除する技術が必要となる。今回、①に対して十分に注意して準備した学習用のデータセットを使っても、Liイオン伝導率の予測値と教師データの相関係数は0.5程度で十分な精度を得られなかった。このため、機械学習を活用して不適切データを除外し、相関係数を0.84まで向上させることに成功した。

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