2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)

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[4Q2-OS-5] 医療におけるAIの社会実装に向けて

2023年6月9日(金) 12:00 〜 13:40 Q会場 (601)

オーガナイザ:小寺 聡、佐藤 雅哉、小林 和馬

12:20 〜 12:40

[4Q2-OS-5-02] 不揃いな判断基準に対応した高精度な人工知能モデルの提案

〇上原 和樹1、野里 博和1、村川 正宏1、坂無 英徳1 (1. 産業技術総合研究所)

キーワード:不揃いな判断基準、ニューラルネットワーク、コンピュータ診断支援、画像認識

高精度な人工知能(AI)モデルを構築するためには、一貫した正解データ(教師ラベル)を大量に用意する必要がある。しかし、たとえ同一のデータであっても、観測者の判断基準によっては解釈が異なり、正解が一意に定まらない場面は多くある。そのような状況において、いかに正解を定義し、AIモデルを構築するかはこれまで十分に議論がなされていない。本研究では、専門医の間でも意見が分かれることのある病理画像診断分野において、この課題に取り組む。がんの悪性度や治療方針を定める上で、がんの種類を分類することは重要であり、その基準は国際的な規約により設定されている。しかし、医師が組織内のどのような特徴に着目するかによっては異なるラベルが与えられる可能性がある。そこで本稿では、観測者間変動のある教師ラベルに基づいて複数の異なるAIモデルを訓練し、これらのモデルが獲得したデータ間の関係性から、変動に頑健なAIモデルの構築方法を提案する。同一のデータに複数の病理医が独立でラベル付したデータセットを用いて評価実験し、提案手法は従来手法と比べてMacro-F1を最大0.1改善できることを確認した。

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