2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[1K5-OS-15b] サイバー世界とリアル世界を架けるAI

2024年5月28日(火) 17:00 〜 18:40 K会場 (44会議室)

オーガナイザ:鷲尾 隆(大阪大学)、西山 直樹、吉岡 琢(株式会社Laboro.AI)、小松崎 民樹(北海道大学)、山崎 啓介(産業技術総合研究所)、窪澤 駿平(日本電気株式会社)

18:20 〜 18:40

[1K5-OS-15b-05] 細胞の構造的特徴の機械学習による視覚的抽出

〇清末 優子1、五味渕 由貴2、安永 卓生2、鷲尾 隆3、原 聡3 (1. 関西医科大学、2. 九州工業大学、3. 大阪大学)

キーワード:高解像ライブセルイメージング、機械学習、特徴抽出

最新の高解像型ライトシート顕微鏡『格子光シート顕微鏡』による細胞の時系列ボリューム画像は、高速性と三次元分解能に優れ、ナノサイズの細胞内構造の形状や動きを高精度に計測することができる。そこで格子光シート顕微鏡画像から機械学習を用いて構造的特徴を抽出するアルゴリズムを開発し、細胞分裂画像の解析に適用した。本手法では、まず、2つの異なる状態の細胞データセットを学習させ、生成したフィルタをテストデータにアプライして抽出された特徴が高輝度となる画像を生成した。生成画像を損失関数により評価しながら反復学習を行い、学習終了時に生成された画像を人が視覚的に解釈を行った。本手法を用いて、コントロール細胞とがん遺伝子AURKA過剰発現細胞の染色体構造の比較を行うと、人の目では認知できていなかった染色体の太さの違いが予測された。そこで染色体の太さに影響を与え得るヒストン修飾状態を生化学的に調べると、AURKA過剰発現細胞では確かにヒストン修飾が異なっていた。これらの結果から、機械学習による格子光シート顕微鏡画像からの特徴抽出により、人の目では認知できないような微細な変化も検出できることが示された。

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