2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[2D5-GS-2] 機械学習:統計的学習

2024年5月29日(水) 15:30 〜 17:10 D会場 (イベントホール仮設2)

座長:高橋 大志(日本電信電話株式会社)

16:50 〜 17:10

[2D5-GS-2-05] 条件付き分位点介入効果の同時推定

〇宇野 光亮1、竹内 孝1、鹿島 久嗣1 (1. 京都大学)

キーワード:因果推論、介入効果

介入効果推定は、ある変数に特定の介入が与える影響を評価する手法として、さまざまな場面で用いられる。例として、糖尿病患者の血糖値に対する薬の効能の推定が挙げられる。この効能は「投薬(=介入)する場合」「しない場合」のそれぞれの血糖値の差を推定することで求められる。中でも特定のユニットに対する個別の介入効果は、両方の場合のある分位点における差(CQTE)を推定することで結果変数を分布として推定し、緻密に介入の影響を測ることができる。しかし既存手法ではCQTEの推定に求めたい分位点レベルごとのモデル化が必要であり、しばしば異なるレベルの分位点が交差するという問題がある。本研究ではランダム化された観測データに対しニューラルネットを用い、介入群と対照群のそれぞれで単一のモデルによって同時にすべての分位点の学習を行い、任意の分位点でのCQTEを推定する手法を提案する。これにより、全ての分位点間の単調増加性を一定保証し、学習を安定させる。人工データを用いた評価実験では異なる分布を持つ介入群と対照群について、提案手法による分布推定の精度を評価する。

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