2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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オーガナイズドセッション » OS-7 医歯薬学・生命科学の革新を目指した言語処理

[3S1-OS-7b] 医歯薬学・生命科学の革新を目指した言語処理

2024年5月30日(木) 09:00 〜 10:40 S会場 (52研修交流室)

オーガナイザ:矢田 竣太郎(奈良先端科学技術大学院大学)、荒牧 英治(奈良先端科学技術大学院大学)、河添 悦昌(東京大学)、堀 里子(慶應義塾大学)

09:00 〜 09:20

[3S1-OS-7b-01] がん経験者インタビューテキストを用いたがん患者の感情分析

〇久村 颯海1、佐山 杏子1、渡部 哲1、木﨑 速人1、今井 俊吾1、岸田 徹2、福岡 奈津美2、矢田 竣太郎3、荒牧 英治3、堀 里子1 (1. 慶応義塾大学薬学部、2. NPO法人がんノート、3. 奈良先端科学技術大学院大学)

キーワード:医療言語処理、患者テキスト、感情分析

本研究では、がん経験者のインタビュー逐語録に対し自然言語処理モデルによる感情分類器の開発を試みた。NPO法人がんノートが主催するがん経験者を対象としたインタビューでの発言を対象とし、BERT およびLUKE を事前学習済モデルとして用いた。訓練データとして、1)がん経験者インタビュー逐語録 2)SNS投稿に感情ラベルを付与した既存データセットWRIMEのそれぞれでファインチューニングを行い、3感情マルチクラス分類、並びにプルチック感情の輪の8感情でマルチラベル分類器を構築した。テストデータにはがん経験者インタビュー逐語録を用いた。いずれの分類タスクにおいてもLUKEをインタビュー逐語録で訓練したモデルが最も優れ、3感情分類ではニュートラルが0.76、他2感情でも0.60以上のF1スコアを示した。8感情分類では信用が0.62、悲しみ/恐れ/嫌悪/期待で0.50前後のF1 スコアを記録したが、喜び/怒り/驚きでは0.35を下回った。一部の感情の分類には課題が残るものの、がん経験者インタビューから3感情、並びに8感情の大部分を抽出可能な分類器が構築できた。

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