2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[1Win4] ポスターセッション1

2025年5月27日(火) 15:30 〜 17:30 W会場 (イベントホールD-E)

[1Win4-27] 時間拡張型コミュニケーションゲームを用いたコミュニケーション創発過程に関する計算論的分析手法の提案

〇井上 直紀1、若林 啓1 (1.筑波大学)

キーワード:コミュニケーション創発、人工知能

コミュニケーション創発のメカニズムの解明は多様な分野において重要な課題であり,物的証拠の不足を補う手段として計算論的分析手法が活用されている.特に,送信者と受信者の行動と利得の組み合わせを行列として表現し,ゲーム理論の枠組みで分析する手法が用いられてきた.しかし,その多くは発信と応答の単発的な相互作用に基づいており,発信や応答に相当する行動の影響が時間を超えて波及する環境には対応していない.そのため,利得行列が容易に定義されない環境において,その利得構造を推定する手法が必要となるが,十分に検討されていない.本研究では,発信や応答行動の影響が時間的に波及する環境を「時間拡張型コミュニケーションゲーム」と定義し,その利得構造を分析する手法を提案する.提案手法では,強化学習エージェントの発信と応答行動を制約することで3種類の方策を作成し,その組み合わせから環境の利得行列を推定する.実験の結果,利得行列による表現がコミュニケーション方策の最適性を評価可能であることを示した.一方で,コミュニケーション方策が最適方策であってもエージェントの学習によって獲得されない場合があることが示唆された.

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