2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[2D5-GS-9] ヒューマンインタフェース:

2025年5月28日(水) 15:40 〜 17:20 D会場 (会議室1202)

座長:杭 陳琳(国立情報学研究所)

16:40 〜 17:00

[2D5-GS-9-04] 人型ロボットにおける不気味の谷現象のベイズモデル

ロボットへの予測の不確かさが親和感に与える影響

〇本多 詩聞1、芝野 凜1、柳澤 秀吉1 (1. 東京大学)

キーワード:不気味の谷、ベイズモデル、不確実性

本研究では、人型ロボットにおける不気味の谷現象を数理モデル化し、人型ロボットへの予測の不確かさが親和感に与える影響を検討した。不気味の谷現象は、非常に人間に近いが完全には人間でない人工物が引き起こす不安感であり、その原因として分類の曖昧さ仮説が提唱されている。本研究は、脳が予測と観測の不一致(精度付き予測誤差)を最小化する自由エネルギー原理に基づき、親和感を負のサプライズとしてモデル化した。実験では、参加者がモーフィング画像の親しみやすさを評価するにあたり、人型ロボットの事前刺激に大小のぼかしを加えて予測の不確かさを操作した。その結果、不確かさが小さい条件で親和感が高まる主効果が確認され、モデルの予測と部分的に一致した。この成果は、不気味さを低減する手段としてロボットの認知度向上が有効であることを示唆する。本研究は、不気味の谷現象の定量的予測と、親和感向上のための設計指針の提示に貢献する。今後は、視覚以外の感覚モダリティにおけるモデルの検証が課題である。

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