[2F1-GS-10] AI応用：協調・共生

[2F1-GS-10-02] 障がい者主動のAI開発を実現するHuman-in-the-Loop機械学習システム

〇牛尾 香澄¹、植木 竜佑¹、星名 豊² (1. 株式会社クオルテック、2. 住友電気工業株式会社)

キーワード：ヒューマンインザループ、能動学習、アノテーション、セマンティックセグメンテーション、障がい者

近年、AI開発におけるアノテーション業務に知的障がい者を積極的に起用する動きが進んでいる。しかし、AIモデルの学習や評価といった業務は、その専門性や複雑さから、知的障がい者の参加が難しいとされてきた。
本研究では、知的障がい者がアノテーションから学習や評価に至る一連の業務を主動し、画像セグメンテーション用AIを開発可能とするHuman-in-the-Loop機械学習システムを開発した。ハイパーパラメータ調整などの専門的で複雑な手続きを自動化し、タッチパネル対応UIを用いてAI推論結果を直感的に修正するプロセスを繰り返すことで、知的障がい者自身でAI開発を完遂できるようにした。
知的障がい者が参加した検証実験では、全被験者がAI開発タスクを完遂し、本システムの操作性について好意的に評価した。本研究は、知的障がい者の職域を拡大し更なる活躍の道を開くものである。