2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[2I5-GS-10] AI応用:移動・交通

2025年5月28日(水) 15:40 〜 17:20 I会場 (会議室1004)

座長:小暮 悟(静岡大学)

16:00 〜 16:20

[2I5-GS-10-02] Alpha-Q-Routing

部分シミュレーションと推定時間テーブルを組み合わせた経路探索

〇遠藤 彬史1、村田 昇1、丸山 祐丞2、Beierle Felix2 (1. 早稲田大学、2. EAGLYS株式会社)

キーワード:経路探索、強化学習、オーバーヘッドホイスト搬送システム、最適化

半導体製造施設における自動搬送システム、特にオーバーヘッドホイストトランスポート(OHT)システムの効率的な経路制御は重要な課題です。生産ライン状況が常に変化し、予期せぬ渋滞が発生する中、数理最適化に基づく従来の最短経路アルゴリズムでは、交通渋滞を効果的に回避することが困難となっています。この課題に対処するため、本研究では「Alpha-Q-Routing」と呼ばれる経路制御手法を提案しています。従来のQ学習ベースの手法がQ値の更新に対してエッジレベルの部分シミュレーション結果のみを使用していたのに対し、本手法は複数の候補経路に対する部分シミュレーション結果とQ-tableから推定された走行時間を組み合わせることで、より正確な到着時間予測に基づいた経路選択を可能にしています。50台の車両を使用した環境での数値実験では、提案手法は従来手法と比較して最多の配送完了数を達成し、特に車両密度の高い環境においてその優位性を実証しました。この成果は、動的に変化する製造環境における効率的な物流管理の実現に貢献するものです。

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