[2J1-GS-10] AI応用：移動・交通

[2J1-GS-10-02] 地理上の重要なエリアを人々の行動に基づいて発見・分析するための人流データを用いた対話的方法

〇池田 真土里¹ (1. ジオテクノロジーズ株式会社)

キーワード：地理情報、知識発見、人流データ、クラスタリング

地理情報は様々な業界において重要であるが，その多くは土地の構造物や人口，イベントなどの表層的な情報であり，実際の人々の行動を示すものは少ない．また，通常，情報は地点や敷地，行政区画などの画一的な単位に紐づけられ，細部まで実状を反映しているとは言い難い．そこで，人々の行動について任意の重みを定義することでそうした行動が多くみられる重要なエリアを適切な形状で発見する方法を提案する．これはユーザの時系列座標点からなる人流データに対して座標点ごとに行動の重みを定義した上で，行動の重みを地理空間上の極少なエリアに集約することで極少エリアの重要度とし，さらに隣接・類似する重要なエリア同士を統合していくものである．重みの定義には，時系列座標点だけでなくユーザ属性やその他の地理情報を用いることで様々な行動を反映させることができる．また，エリアにこれらの情報を用いて重みとは独立した特徴量を定義することでエリア同士の類似性評価とエリアそのものの分析が可能である．こうした発見・分析と重みの再定義を繰り返していくことでさらなる知識発見が期待できる．このような方法を用いて発見されたエリアについて実例を示す．