2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[2P4-OS-2a] 計算社会科学

2025年5月28日(水) 13:40 〜 15:20 P会場 (会議室801-2)

オーガナイザ:鳥海 不二夫(東京大学),榊 剛史(ホットリンク),笹原 和俊(東京科学大学),瀧川 裕貴(東京大学),吉田 光男(筑波大学)

15:00 〜 15:20

[2P4-OS-2a-05] ニュース記事の配信形態が読者の閲覧行動に与える影響の分析

〇鈴木 香帆1、鳥海 不二夫1、石原 祥太郎2、並木 亮2 (1. 東京大学大学院、2. 株式会社日本経済新聞社)

キーワード:計算社会科学、新聞、閲覧傾向、GSスコア、多様性

現代の情報空間では情報を得る方法が多様になった.ネットニュースなどのミドルメディアの利用も増加し多くの情報に接する機会が増加した一方で,推薦システムなどの影響によりフィルターバブルに陥る可能性が指摘されている.新聞など旧来のメディアでもネット上のデジタルコンテンツの配信に力を入れていることが多い.本研究では日経電子版の記事と閲覧履歴の提供を受け、その情報提供形態に着目して分析を行った.まず,紙面時代と同様に朝刊・夕刊サイト形式で配信される記事と,興味に応じてユーザ自身が選択して読むニュースサイト形式の記事に大別し分析を行った.その結果,それぞれの配信形態を好むユーザが存在することが明らかになった.閲覧記事の多様性をGSスコアを用いて比較したところ朝刊・夕刊閲覧ユーザのほうがニュースサイト記事閲覧ユーザと比較して多様性があることが示された.さらに初心者向けコンテンツについて分析を行い朝刊・夕刊閲覧ユーザはそうでないユーザと比較して初心者向けコンテンツを読んでいないことが明らかになった.このユーザは初心者向けコンテンツの対象となり得るが記事配信の方法に改善の余地がある可能性が示唆された.

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