[2Win5] ポスターセッション2

[2Win5-53] 広東語対話AIと会話スクリプトを用いた広東語学習VRゲームの試作

〇林 子晉¹、松吉 俊¹ (1.東京工科大学)

キーワード：言語教育、ゲーム、広東語

広東語は中国語の方言の一つである。日本人が標準中国語である普通話を学習することができる教材やゲームは数多く存在するが、広東語についてはそのようなものがほとんどない。本研究の目的は、日本人学習者を対象に、広東語を効率的に学習できるVRゲームを開発することである。広東語の単語や文法項目だけでなく、広東語を公用語とする香港の文化や学校生活についても学べる場となることを目指す。これを実現するため、我々は以下の2つのツールを活用した。香港の中学校の3Dモデルを独自に構築し、Unreal Engine 5を活用してVRゲームとして学習者が自由にその中を移動できるようにした。広東語の単語や香港の文化についての会話スクリプトを記述し、それをConvaiに読み込ませることにより、学習者の広東語発話音声を自動認識して教育的な会話をすることができる対話AIを構築した。本システムでは、学習者が広東語の発音を簡単に理解できるように、イェール式や千島式ではなくカタカナ表記を採用した。広東語に初めて触れる被験者に実際にゲームを体験してもらった評価実験の結果についても報告する。