[2Win5-85] f-AnoGANによる偏光マイクロパルスライダー観測データの異常検知
キーワード:異常検知、敵対的学習、f-AnoGAN、エアロゾル
本研究での目的は、南極・昭和基地において長期観測している偏光マイクロパルスライダー(PMPL)による鉛直方向の大気中微量物質濃度分布に対し、f-AnoGANを用いて高濃度エアロゾル分布を異常として検知することにある。使用するデータセットは2016年におけるPMPL画像とし、大気中微量物質の粒子径別の時系列データに対してラグ解析からイベントを抽出し、正常・異常画像を分類する。そして、正常画像のみを用いてWGANを学習させ、生成器と識別器を構築し、エンコーダを用いて正常画像の潜在表現を学習した。さらに生成器を介して潜在空間から画像空間への変換を行い、正常・異常間の乖離度を指標として異常検知を行った。この際使用したエンコーダのアーキテクチャはizifエンコーダである。結果としてROC-AUCスコアは0.76、PR-AUCスコアは0.21となり、異常スコア分布において正例と負例の分離がわずかに確認された。これらの結果は、本手法が高濃度エアロゾル分布の検知に一定の有効性を持つことを示唆している。今後、サンプル数を増やしハイパーパラメータの最適化を実施することで、さらなる性能向上が見込まれる。
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