[3I6-GS-11] AIと社会：

[3I6-GS-11-01] 方言を活かしたAIチャットボットデザイン

ー富山弁と標準語の会話体験比較ー

〇牧野 海翔¹、瓜生 大輔¹ (1. 芝浦工業大学)

キーワード：チャットボット、方言、親近感

多くのAIチャットボットは標準語でプログラムされており、その正確さや一貫性は高いものの、形式的で冷たい印象を与えることが指摘されている。本研究では、方言により、ユーザーに親しみや温かさを提供し、チャットボットの対話体験を向上させる可能性を探る。具体的には、富山弁のデータセットを構築し、既存の言語モデルに学習させることで富山弁を話すAIチャットボットを開発し、ユーザーとの対話経験を検証する。このチャットボットには簡単な人格設定を施し、LINEプラットフォーム上で動作可能とした。検証のため、富山弁話者8名および標準語話者11名を対象に、富山弁モデルと標準語モデルを用いた会話実験を実施し、その後のインタビューを通じて印象の比較を行った。結果として、富山弁モデルは方言特有の親しみやすさや温かさを通じて好意的な印象を与え、特定の状況下で標準語話者にも対話体験の向上をもたらすことが明らかとなった。