[3J4-GS-5] エージェント：

[3J4-GS-5-05] 非暴力コミュニケーションにより感情的対立を緩和する共感型LLM対話システム

〇佐野 正太郎¹、橋本 慧海¹、白松 俊¹ (1. 名古屋工業大学)

キーワード：大規模言語モデル、合意形成、感情的対立

議論において各個人の主張が対立した際，感情的な衝突に発展する場合がある．
このような感情的要因が絡むことにより，議論の停滞を招くことが考えられる．
そこで我々は，大規模言語モデル（LLM）を活用し，非暴力コミュニケーション（NVC）に基づいた対話を行うことで，ユーザ間の共感を促進し，感情的対立を低減するシステムを試作した．
具体的には，observations，feelings，needs，requestsの4つの要素に基づいた質問項目を用意し，LLMによる仮説推論を用いた深掘りを行うことで，より共感促進の効果が高まるという仮説を検証する．
本研究では，特定の対立シナリオにおける感情的な衝突の発生状況と議論の進行度合いをシミュレーションすることにより，本システムの有効性を検証する．
その結果から，議論前に行う対話とNVCの感情的要素の有無が与える，その後の議論への影響について考察する．