2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[3R4-OS-27] サロゲートAIモデルの気象・海況/船舶への応用

2025年5月29日(木) 13:40 〜 15:20 R会場 (会議室805)

オーガナイザ:木村 考伸(古野電気),竹縄 知之(東京海洋大学),松岡 大祐(海洋研究開発機構)

13:40 〜 14:00

[3R4-OS-27-01] マルチスケール型GNNに基づく海況予測モデルによる全球10日間予測

〇平林 祐太1、松岡 大祐1、木村 考伸2 (1. 海洋研究開発機構、2. 古野電気株式会社)

キーワード:サロゲート、海況予測、グラフニューラルネットワーク

海況の正確な予測は船舶の効率的な運航や漁業活動において不可欠であるが、微分方程式に基づく数値計算を用いた予測は多くの計算時間を要する。この課題への対応として、機械学習を活用した代理モデルが様々な分野で報告されているが、全球海況予測への適用は限られている。本研究では、代理モデルを用いた10日間の全球海況予測の可能性の探索を目的とし、マルチスケールな特徴を扱うGNNに基づく海況予測モデルを開発した。特に、格子状の海況データに加えて海表面の気象予測データを結合したものを入力とし、気象が海況の表層付近に及ぼす変動をモデルに反映させた。この効果を評価するため、気象予測値の代わりに平年値を入力し、再解析値を真値としたRMSEを比較した。その結果、主に短いリードタイムにおける表層の流速について、両者の差が現れた。特に、東西流速について、予測10日後ではRMSEの差はほとんど確認できないが、予測3日後では気象予測値を入力した場合の方が、RMSEが18.5%減少していた。この結果は、代理モデルを用いた海況予測においても気象情報が重要であり、開発したモデルがその情報を活用できている可能性を示唆している。

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