[3Win5-59] ユーザの適切な行動を促進するモノの擬人化デバイス
キーワード:擬人化、行動変容、ヒューマンコンピュータインタラクション
行動経済学で知られる“ナッジ理論”は,利用者にモノを適切に活用するよう誘導する方法として応用されている.しかしながら,ナッジの実装手法はモノの種類によって異なるため汎用性が低い.一方で,モノの“擬人化”は利用者のモノへの態度を良くすることが示唆されている.これまでの研究では言語による指示を含む擬人化が多くなされてきたが,見た目のみの擬人化の実装に絞ればナッジとして汎用性の高い手法になりうる.本研究では,利用者にモノを有効活用するよう促すための汎用的な“擬人化デバイス”を開発し,有効性を検証することを目的とする.被験者実験では,対象物をペン立てとし,ナッジ理論に沿った実装のデバイスおよび無関係の図形を表示するデバイスと擬人化デバイスを比較することによって擬人化デバイスの「ペン立てにペンが入れられやすくなる効果」の有無を確かめた.その結果,擬人化デバイスを取り付けたペン立てがその他のペン立てよりも注目されやすいことが判明したが,実際にペンが入れられやすくなる効果について有意差を示すまでには至らなかった.
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