2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[3Win5] ポスターセッション3

2025年5月29日(木) 15:30 〜 17:30 W会場 (イベントホールD-E)

[3Win5-86] 破滅的忘却解消への発達認知科学的アプローチ

〇イ ハンジュ1、萩原 広道2、鹿子木 康弘2 (1.デンソー、2.大阪大学)

キーワード:破滅的忘却、発達認知科学

人工ニューラルネットワーク(ANN)は、更新時も膨大な計算コストがかかる。その主要因は破滅的忘却と呼ばれる現象であり、追加データのみで学習を行うと既存の知識が上書きされてしまうため、全データを再学習する必要がある。この問題に対し、様々な試みが行われてきたが、未だ実用レベルに達した手法はない。
そのなかで、特に注目されているのは、脳に着想を得た手法である。生物の脳が破滅的忘却を起こさないことに着眼し、脳の記憶の仕組みを模倣する試みが続いており、一部の条件ではSOTAを達成している。
しかしながら、記憶の仕組みの発達的側面はまだ十分に考慮されていない。我らは、記憶の機能的発達順序および、発達に求められる情報を精査することで、破滅的忘却抑制へのヒントを得ることを目指している。本稿では、実際にヒト乳児を対象に実施した認知課題、および脳の記憶システムに即した計算論モデルの実験内容を紹介し、それらの予備的な結果を報告する。

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