2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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オーガナイズドセッション » OS-12 知能の統合と創発 - 自律化、汎用化・実世界化へ -

[4E1-OS-12a] 知能の統合と創発 - 自律化、汎用化・実世界化へ -

2025年5月30日(金) 09:00 〜 10:40 E会場 (会議室1101-2)

オーガナイザ:山川 宏(東京大学),栗原 聡(慶應義塾大学),谷口 彰(立命館大学),宮澤 和貴 (大阪大学)

10:20 〜 10:40

[4E1-OS-12a-05] ハビトゥス概念に基づくLLMエージェントの嗜好性評価

〇高見 滉平1、宮澤 和貴1 (1. 大阪大学)

キーワード:LLMエージェント、ハビトゥス、AIアライメント

LLMに記憶や行動モジュールを追加して自律的な行動を可能にしたLLMエージェントが注目されている.高い自律性を持つAIエージェントを実社会に実装することを考えると,AIを人間の価値に沿うように調整するAIアライメントは重要である.一方で,エージェントが環境に応じて自律的に価値調整する可能性についても注目すべきである.実社会における個人の価値や行動選択は,長期的な経験を通じて形成された無意識的な嗜好性であるハビトゥスによっても影響される.ハビトゥスは社会学者のブルデューが提唱した概念で,ブルデューは嗜好を「素朴」と「純粋」の二様式に分類した.「素朴」は実用性に基づく嗜好を指し,「純粋」は実用性から離れた美的価値を重視する嗜好を指す.これらの嗜好は職業にも深く結びついている.本研究では,ハビトゥスに着目し,仮想環境におけるエージェントの行動や経験が嗜好や価値に与える影響を検証した.実験では,エージェント6体に異なる職業を設定し,仮想環境で生活させた.エージェントへの趣味嗜好に関するインタビューを通じ,職業によるバイアスを超えて,行動や経験によって趣味嗜好が変化することが示唆された.

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