2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[4J2-GS-5] エージェント:

2025年5月30日(金) 12:00 〜 13:40 J会場 (会議室1005)

座長:市川 嘉裕(奈良工業高等専門学校)

12:00 〜 12:20

[4J2-GS-5-01] 酒米:山田錦の倒伏シミュレーション

―ドローン空撮画像との比較―

〇星川 裕志1、山田 孝子2 (1. 関西学院大学大学院総合政策研究科、2. 関西学院大学総合政策学部メディア情報学科)

キーワード:シミュレーション、倒伏、ドローン

近年、稲作の現場では生育情報の収集のため、デジタル技術が活用されている。本研究で対象とする酒米「山田錦」は、粒が大型で、稈長と穂長を合わせた身長が約130cmと長く、風で倒れやすく食用米よりも栽培が難しいという特徴を持つ。特に収穫期に穂の充実が進むと重みで倒れる、いわゆる倒伏が起こり収穫量や品質低下する課題がある。
 しかし実際の圃場の成育条件や倒伏の観察は、年に1度しかできない。そこで本研究は、倒伏のメカニズムを把握するシミュレーションモデルを開発し、茎の強度や一株当たりの茎数などの要素が倒伏に与える影響を検討した。
 倒伏シミュレーションは、初期設定としてランダムに圃場内の株数、茎の全高、一株あたりの茎数、茎の強度を与える。次に時点ごとに圃場内の各稲穂が隣接する稲穂や風の干渉を受けて、次時点の各穂の状態を決定する。このようなシンプルなルールの積み重ねで圃場全体の稲穂の位置や相互干渉を表現し、倒伏が進行するモデルを作成した。このシミュレーションで得られた倒伏進行後の様子と実際に倒伏が発現した水田のドローン空撮画像とを比較し、倒伏箇所に見られる模様や縁の特徴が一致することを確認した。

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