2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[4O2-OS-29a] デジタル人文学とAI

2025年5月30日(金) 12:00 〜 13:40 O会場 (会議室1010)

オーガナイザ:大向 一輝(東京大学),嘉村 哲郎(東京藝術大学),亀田 尭宙(人間文化研究機構),中村 覚(東京大学)

12:40 〜 13:00

[4O2-OS-29a-03] 日本古典の和歌集の文学史の埋め込みベクトル分析

〇近藤 泰弘1 (1. 青山学院大学)

キーワード:AIによる文学研究、 日本古典文学、埋め込みベクトル、文学の歴史

発表者は.日本古典における和歌集を埋め込みモデルによるセンテンスベクトルで分析する方法を発表してきているが,今回は,その方法をさらに発展させ,それぞれの和歌集の持つセンテンスベクトル全体を歌集の持つ高次元の構造として捉えて記述する方法を提案する.資料としては,八代集(古今集から新古今集までの勅撰集)を用い,それぞれの収載歌をすべて埋め込みモデルによってベクトル化して用いる.手法としては、「すべての和歌のセンテンスベクトルを同一空間上に置いた上で,その状態における重心の配置を観察」「高次元ベクトルにおけるそれぞれのベクトル間のユークリッド距離の変化を測定する」「各歌集のセンテンスベクトルの重心の差分ベクトルの主成分分析によって、どのような次元の変化が主に生じているかを解析」などの方法を総合的に用いることで,歌集の歴史において,特徴的であり、重要であると思われる変化をベクトルの変化として捉えることが可能になった.また,これによって文学史を数理的に表現することで,AIによる文学研究の新たな側面を拓くことができた.

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