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[4P1-OS-17a-03] ガス会社における数理最適化を用いた巡回業務自動分担システムの導入
キーワード:数理最適化、組合せ最適化、ヒューリスティックス、社会インフラ応用
ガス会社は引っ越しなどで新たにガスを利用するお客さまのために、お客さま宅に訪問してガスメーターの開通作業を行う「開栓業務」を実施している。開栓業務は資格を持つ作業員が1日10件程度を担当し、繁忙期には1日に1万件以上もの件数を全社で実施する。従来は、管理者が手作業で案件の分担を行っていたため、分担業務負荷や効率的な巡回経路の作成が課題となっていた。そこで、効率的な分担案を自動作成する最適化モデルを構築、業務システムへ導入する取り組みを実施。本最適化モデルは時間制約付き配送計画問題の派生として定式化し、目的関数に制約条件違反量に重みを乗じた値を加えたものを最小化する。また、配送計画問題に有効と知られるヒューリスティック手法のAdaptive Large Neighborhood Searchを用いて解を求める。本システムは2025年1月から稼働を開始しており、従来は人手で実施されていた分担案の作成自動化に加え、巡回効率の改善見通しを得た。今後に向けては他業務への拡張や作業者個人のスキル情報を加味した分担を検討している。
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