2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)

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[4R3-GS-10] AI応用:発見・監視

2025年5月30日(金) 14:00 〜 15:00 R会場 (会議室805)

座長:森 隼基(NEC)

14:40 〜 15:00

[4R3-GS-10-03] 振動信号による風車状態監視のための精密かつ少量データに頑健なモデリング

〇若山 拓矢1、井上 太揮1、深山 覚2、飯田 誠3、小川 哲司1 (1. 早稲田大学、2. 産業技術総合研究所、3. 東京大学)

キーワード:自己教師あり学習、マスク推定、自己蒸留、振動データ、風車異常検知

振動信号を用いた風車状態監視において,監視対象機器で観測されるデータが少量の場合でも頑健に高い性能を達成可能なモデル構築法について検討を行った.機械学習に基づく異常検知では,正常状態のデータのみで構築した分布からの逸脱を異常とみなすことが一般的である.このとき,正常状態の分布は未知の異常の見逃しを防ぐために監視対象のデータのみで構築することが望ましいが,これは,運用の初期段階のように監視対象機器のデータが十分に取得されていない状況においては高い性能を望めないことを示唆する.それに対し本研究では,Transformerに基づく振動スペクトルのマスク推定の枠組みにより風車や環境変動の違いに頑健な特徴表現を抽出し,また,自己蒸留の枠組みにより監視対象外の複数の風車の正常状態分布を監視対象に適応することで,誤検知を抑制しながら少量学習データでも高精度な異常検知を実現することを目指す.風車実機の振動信号を用いた実験を通じて,提案手法が,既存方式と比較して信頼性の高い異常検知を可能にし,少量のデータしか得られない監視対象においても,過検知を抑制できることを明らかにした.

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