2015年 第76回応用物理学会秋季学術講演会

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[13p-4F-1~9] 液体シリコンの科学と最新動向

2015年9月13日(日) 13:15 〜 17:45 4F (438)

座長:近藤 道雄(産総研),寺川 朗(パナソニック)

16:45 〜 17:15

[13p-4F-8] 紙基板上溶液プロセスによるポリシリコン

〇石原 良一1,2、Trifunovic Miki1、Zhang Jin1、下田 達也2 (1.デルフト工大、2.北陸先端大)

キーワード:シリコン、印刷、溶液

溶液プロセスはフレキシブル電子デバイスを付加的プロセスにより低コストに生産できる可能性があり注目されている。シリコンは高移動度、高信頼性のみならずCMOS構成と膨大な知識を備えた理想的材料であり、液体シリコンインクがSiの印刷を可能にした。しかし固体Si膜を形成するためには350度以上の焼成が必要であり安価な基板材料上にSiを印刷することは困難であった。今回我々は、液体シリコンを塗布、エキシマレーザ照射により、紙基板上に最高温度80度でポリシリコン膜を形成することに成功した。同じプロセスで得られたポリシリコン膜を用いてTFTを最高温度150度にて作製した。電子および正孔移動度はそれぞれ21cm2/Vs、23cm2/Vsであった。この新規プロセスは、低コスト、リサイクル、生分解性および食用が可能な、紙の上の印刷エレクトロニクスへと応用発展できる。