2016年第63回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

3 光・フォトニクス » 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

[19p-S622-1~16] 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

2016年3月19日(土) 14:00 〜 18:15 S622 (南6号館)

今北 健二(神戸大)、坂野 斎(山梨大)

18:00 〜 18:15

[19p-S622-16] 先端増強ラマンにおけるプラズモンプローブの金属グレインに関する考察

田口 敦清1、河田 聡1 (1.阪大工)

キーワード:先端増強、金属プローブ、グレイン構造

ナノデバイス開発やナノ材料分析において、ナノレベルの空間分解能で試料をラマン分析する先端増強ラマン顕微鏡の重要性が高まっている。しかしながら、一貫した先端ラマン増強を再現性良く得ることが課題となっている。金属プローブの先端構造は最も重要な設計パラメータであるが、プローブ先端構造と増強度を系統立てて論じた報告はない。
本発表では、プローブ先端の金属グレインのラマン増強について報告する [A. Taguchi, et al., Nanoscale 7, 17424 (2015).]。離散的なグレイン構造が、先端がスムーズな場合と比較して、増強に優れる点を議論する。さらに、先端のグレインの数とグレイン同士の間隔が、ラマン増強度に強く影響することを示す。先端増強機構に関するこれらの知見は、より小さなナノ試料をより高い信頼性でTERS分析する道を拓くものと確信する。