2016年第63回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.4 薄膜新材料

[21p-H103-1~21] 6.4 薄膜新材料

2016年3月21日(月) 13:15 〜 19:00 H103 (本館)

遠藤 民生(岐阜大)、名村 今日子(京大)、永田 知子(日大)

18:45 〜 19:00

[21p-H103-21] エレクトロクロミック特性を有するニッケル化合物の水蒸気を原料とした高速反応性スパッタリング

奈良井 哲1、若松 央暉2、山内 駿2、釘宮 敏洋1、阿部 良夫2 (1.神戸製鋼所、2.北見工大)

キーワード:エレクトロクロミック、反応性スパッタリング、ニッケル化合物

少ない電力で光学的特性を変化できるエレクトロクロミック(EC)特性はスマートウインドウなどに応用可能であり、例えば建材用の窓に応用した場合、冷暖房効率を向上でき優れた省エネルギー特性を発揮できることから近年注目されている。
本研究では工業的に有利な高い成膜速度が期待できる直流(DC)放電を用いて、水蒸気を原料とする反応性スパッタリングを行いニッケル水酸化物の直接成膜を実施した。
しかしながら、水蒸気を用いたDC放電はプラズマの維持が難しくプロセスが不安定となる事を確認した。これは、水蒸気プラズマは種々の負イオンを含むため、プラズマの電子密度を低下させている事が原因と考えられる。講演ではプラズマの不安定性の改善と、得られたNi化合物膜の電荷移動密度、光学密度変化について議論する。