2017年第64回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

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[14p-E204-1~21] 2.1 放射線物理一般・検出器基礎

2017年3月14日(火) 12:30 〜 18:15 E204 (E204)

越水 正典(東北大)、南戸 秀仁(金沢工大)、神野 郁夫(京大)

14:45 〜 15:00

[14p-E204-9] チェレンコフ光閾値以下の放射線照射による水の発光現象

山本 誠一1、歳藤 利行2、赤城 卓3、山下 智弘3、小山 修司1、小森 雅孝1 (1.名大医、2.名古屋陽子線治療セ、3.兵庫粒子線医療セ)

キーワード:放射線、発光、チェンレコフ光

チェレンコフ光閾値以下の放射線照射による水の発光現象を発見したので報告する。陽子線照射による水のチェレンコフ光は、120MeV以下の陽子線照射では理論的に発生しないと考えられている。しかし、この予想に反し、100MeVの陽子線を水に照射しながら高感度CCDカメラで撮像したところ、陽子線による水の発光分布を明瞭に撮像できた。得られた画像にはブラッグピークが明確に観察され、その輝度分布は、水中での陽子線の線量分布に近いものであった。他の種類の放射線に対しても発光を計測したところ、炭素線、アルファ線、X線に対して、チェレンコフ光閾値以下で水が発光し、画像化が可能であることを確認できた。発見した発光の発光量と発光波長分布も計測したのであわせて報告する。