2017年第64回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » 次世代ニューロモルフィックハードウェアにおける機能性酸化物の役割

[16p-301-1~10] 次世代ニューロモルフィックハードウェアにおける機能性酸化物の役割

2017年3月16日(木) 13:15 〜 18:30 301 (301)

矢嶋 赳彬(東大)、組頭 広志(高エネ研)

17:00 〜 17:30

[16p-301-8] シナプス可塑性に学ぶネットワーク回路構造の自己組織化
- 位相振動子結合系による解析-

青木 高明1 (1.香川大教育)

キーワード:位相振動子、シナプス可塑性、自己組織化ネットワーク

神経ネットワークにおけるシナプス結合の可塑性は脳の学習・記憶の神経基盤であり,これまで多くの実験的知見の積み重ねがある.特に1997年にSpike-timing-dependent plasticity (STDP)という現象が発見され[Bi&Poo 97],パルス的な神経発火活動(Spike)の活動タイミングに応じて,ニューロン間を繋ぐ結合が増強・減弱されることが知られている.この発見を契機にネットワーク全体としてSTDPがどのように働くのか,そしてネットワークはどのように構造化されていくのかという問題が提起され,今なお研究が進められている.
講演では神経科学における基礎知見の紹介とSTDPによるネットワークの自己組織化について,数理的に取り扱いやすい力学系の導入と併せて報告する.