2018年第79回応用物理学会秋季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » 超スマート社会に向けての固体イオニクスデバイス  ~基礎から情報通信、人工知能、電池への応用まで~

[18p-432-1~9] 超スマート社会に向けての固体イオニクスデバイス  ~基礎から情報通信、人工知能、電池への応用まで~

2018年9月18日(火) 13:30 〜 17:30 432 (432)

木下 健太郎(東理大)、鶴岡 徹(物材機構)、新宮原 正三(関西大)、樋口 透(東理大)

15:15 〜 15:30

[18p-432-5] 動作電圧制御によるTaOx抵抗変化素子のアナログ抵抗変化特性の向上

島 久1、高橋 慎1、内藤 泰久1、秋永 広幸1 (1.産総研ナノエレ部門)

キーワード:アナログ抵抗変化、酸化物

近年、アナログ的な抵抗変化を呈する素子をニューラルネットワークに取り入れ、素子の抵抗値を 積和演算の重みとして利用することで、脳内の神経細胞における情報伝達を模倣したエネルギー効率に優れた情報処理を実現する試みが盛んに行われている。我々は以前に、素子の電極材料をPtからTiNに変更することで、アナログ抵抗変化動作が安定化することを報告した[1]。しかし、TiN電極を採用した場合のI-V曲線においてもReset動作時の負性微分抵抗が消失して急峻な電流の減少が見られなくなるものの、Set動作時には急峻な電流の増大する過程が残存していた。今回、TaOx薄膜を用いた抵抗変化素子に加える電圧条件を調節することで、Set動作時の急峻な電流の増大を緩和できる事を報告する。
[1] 島 他、第65回応用物理学会春季学術講演会、18p-C102-6.