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[19a-143-3] 摩擦力顕微鏡の計算機シミュレーション
キーワード:摩擦力顕微鏡、分子動力学法、シミュレーション
摩擦力顕微鏡(FFM)により表面格子定数の規則性をもつ摩擦力が観測されているが、多くはトムリンソンモデルをはじめとする現象論的な手法を用いて解析が行われている.これらの手法は接触面での実際の個々の原子の挙動を記述するものではない.そこで本研究では,FFMの接触面での原子はどのように振舞うのかを原子スケールのシミュレーションで調べた.接触面での原子の動きとFFMのカンチレバーの歪みを動的に接続したFFMの計算モデルを用いた.FFM計算モデルでのカンチレバーの歪みは,FFMで観測されたようなノコギリ状の歪みを示した.講演では従来のトムリンソンモデルと比較するとともに,カンチレバーの歪みと接触面での原子の振る舞いとの関係について報告する.