2018年第79回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(ポスター講演)

6 薄膜・表面 » 6.6 プローブ顕微鏡

[19p-PB3-1~14] 6.6 プローブ顕微鏡

2018年9月19日(水) 13:30 〜 15:30 PB (白鳥ホール)

13:30 〜 15:30

[19p-PB3-6] 多探針STM装置を用いた単層/2層WSe2の2探針伝導計測

茂木 裕幸1、黒田 生喜1、髙口 裕平2、吉田 昭二1、宮田 耕充2、武内 修1、重川 秀実1 (1.筑波大数理、2.首都大理)

キーワード:多探針STM、遷移金属ダイカルコゲナイド、MOSFET

近年、原子層状物質である遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDCs)が注目されている。本研究では、多探針STM装置を用いてSiO2/Si基板上にCVD成長した単層~複数層WSe2の電気伝導特性を測定した。接触探針として2本の接触AFM用の導電性カンチレバー(PtIr5 coated)を使用しWSe2アイランド(~50µm)へソフトに接触させ、一方のカンチレバー位置を走査することで電気伝導特性の電極位置依存性を測定できる。その結果、ドレイン電極位置が単層上より2層上の方が低いゲート電圧でドレイン電流が流れ始めることが明らかになった。この手法により作成条件や基板に左右されやすいTMDCs系材料の電気伝導特性の層数依存性を明らかにでき、デバイスの特性制御に向けて有効な知見が得られるものとなる。