2018年第65回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.6 ナノバイオテクノロジー

[17a-A202-1~8] 12.6 ナノバイオテクノロジー

2018年3月17日(土) 09:00 〜 11:15 A202 (54-202)

熊谷 慎也(豊田工大)、茂木 俊憲(群馬大)

10:45 〜 11:00

[17a-A202-7] MD-FMO連携計算によるDNA-ウラニル系の相互作用解析

津島 悟1,2、阿部 鷹也3、奥脇 弘次3、〇望月 祐志3,4、古明地 勇人5、福澤 薫4,6、中野 達也7、沖山 佳生7、三好 永作8 (1.独ヘルムホルツ研、2.東工大先導原研、3.立教大理、4.東大生研、5.産総研バイオ、6.星薬科大、7.国立医薬品食品衛生研、8.九州大)

キーワード:フラグメント分子軌道法、DNA-ウラニル系、相互作用エネルギー

最近、保健物理学の分野でウラニルイオンのDNAとの相互作用に関心が寄せられるようになってきた。しかしながら、原子レベルでの詳細な考察は実験、理論共に未だほとんど行われていない。今回、私たちは12塩基対のDNAモデルを取り、古典分子動力学(MD)シミュレーションによっての複数の構造をサンプルし、それらに対してフラグメント分子軌道(FMO)計算を行い、塩基部分の水素結合とスタッキング相互作用を、ウラニルイオンの有無を比較しつつ統計的に評価・考察した。解析の結果、水素結合への影響は小さいが、ウラニルが架橋している近くの塩基分子間のスタッキング相互作用には有意な差異が認められた。