2018年第65回応用物理学会春季学術講演会

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[19p-C102-1~9] 進展めざましい電子源と最近の新たなアプリケーション

2018年3月19日(月) 13:45 〜 17:45 C102 (52-102)

後藤 康仁(京大)、長尾 昌善(産総研)

15:00 〜 15:15

[19p-C102-4] マトリクス駆動とビーム集束を実現するボルケーノ構造ダブルゲートスピント型電子源

長尾 昌善1、村上 勝久1、後藤 康仁2、根尾 陽一郎3、三村 秀典3 (1.産総研、2.京大院工、3.静大電研)

キーワード:フィールドエミッタアレイ、ダブルゲート、イメージセンサ

近年、真空電子源アレイとHARPと呼ばれる光電変換膜を組み合わせた超高感度撮像素子や、電子源とCdTe光電変換膜を組み合わせた放射線耐性の高い撮像素子が注目されている。これらのイメージセンサーでは、光電変換膜には画素分離するものはなく、画素サイズは電子ビームの径により決まる。したがって、これらの撮像素子実現の鍵になるのは、マトリクス駆動が可能で電子ビームを光電変換膜上で集束させることが可能な電子源アレイである。マトリクス駆動が可能な電子源アレイとして、スピント型電子源が古くから知られているが、ビームを集束させるために集束電極を一体集積すると放出電流が大幅に減少するという課題があった。我々は、マトリクス駆動が可能になるような作製方法を維持しつつ、大幅な電流減少を伴わずに電子ビームの集束が可能な引出電極および集束電極の構造を考案した。