2019年第66回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.1 強誘電体薄膜

[11p-W351-1~14] 6.1 強誘電体薄膜

2019年3月11日(月) 13:00 〜 17:00 W351 (W351)

平永 良臣(東北大)、恵下 隆(和歌山大)、木口 賢紀(東北大)

16:30 〜 16:45

[11p-W351-13] P(VDF-TrFE)薄膜の固体ヒートポンプ応用の検討

松下 裕司1、吉村 武1、藤村 紀文1 (1.大阪府大工)

キーワード:電気熱量効果、P(VDF-TrFE)、有限要素法

電気双極子を有する物質において、電界の印加・除去により誘起される熱交換現象のことを電気熱量効果と呼び、高効率ヒートポンプデバイスとしての応用が期待されている。本研究ではこれまで、高電界印加時の電気熱量効果の実測を、P(VDF-TrFE)薄膜において行ってきた。その結果、膜厚2µmの試料において、数kHzの印加周波数以上で電気熱量効果が観測されることがわかった。一方、実測される電気熱量効果は、膜内から取り出すことができる有用な熱である。そのため有限要素法により基板方向への熱拡散を計算したところ、実験値と良い一致を示した。講演ではヒートポンプ応用に向けたデバイスパラメータを、熱伝導物性・強誘電体物性の両面から議論する。