2021年第82回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

7 ビーム応用 » 7.4 量子ビーム界面構造計測

[11a-N401-6~8] 7.4 量子ビーム界面構造計測

2021年9月11日(土) 10:45 〜 11:30 N401 (口頭)

豊田 智史(東北大)

11:00 〜 11:15

[11a-N401-7] 時間分解顕微鏡による NiCo2O4薄膜における超高速消磁の観測

高橋 龍之介1、谷 佳樹1、安部 弘隆1、山崎 未南斗1、鈴木 郁美2、菅 大介2、島川 祐一2、和達 大樹1 (1.兵庫県大理学研究科、2.京大化研)

キーワード:超高速、時間分解、垂直磁気異方性

超高速光誘起磁化反応を用いれば非接触かつ高速に磁化を制御できるため、次世代磁気 記録デバイス開発の観点から非常に重要である。NiCo2O4(NCO)薄膜は、垂直磁気異方性を示し、このような物質は磁気記録情報の高密度化を可能にすることが期待されているため、スピントロニクス材料として注目されている。今回我々は、時間と空間を同時分解して顕微測定できるポンププローブ型時間分解磁気Kerr効果顕微鏡を開発し、パルスレーザー体積法を用いてエピタキシャル成長させた NCO 薄膜において観測を行った。ハーフメタルでは、比較的長い時定数を持つことが報告されているが、NCO 薄膜では、0.4 psの超高速消磁を観測し、時定数がポンプ光強度に依存しないことを明らかにした。今回、観測された時定数と物性の関係について議論したい。