2021年第82回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

22 合同セッションM 「フォノンエンジニアリング」 » 22.1 合同セッションM 「フォノンエンジニアリング」

[12p-N106-1~11] 22.1 合同セッションM 「フォノンエンジニアリング」

2021年9月12日(日) 13:30 〜 16:45 N106 (口頭)

中村 芳明(阪大)、塩見 淳一郎(東大)

16:30 〜 16:45

[12p-N106-11] 室温で駆動する増感型熱利用発電電池の設計

木幡 春輝1、小日向 貢2、池田 拓未1、関谷 颯人1、Biao Mei3、Ye Wang3、水越 和志3、磯部 敏宏1、中島 章1、〇松下 祥子1 (1.東京工業大学、2.トーニック、3.三櫻工業)

キーワード:ゼロカーボンエネルギー、熱エネルギー変換、色素増感型太陽電池

増感型熱利用発電 (Sensitized Thermal Cell, STC)は、半導体内でフォノン励起した電荷により電解質イオンを酸化還元し発電する、新しい熱エネルギー変換技術である。熱源に埋めて使用することが可能であるが、設置温度で化学平衡に達すると発電は終了する。STCの興味深い点は、発電終了後にスイッチを切って熱源に放置すると、放電時とは異なる平衡状態に移行し、再度放電可能になることである。今回我々は、この平衡状態の移行が電解質内のイオン移動にあることに着目し、電解質の厚みを変えて発電挙動を検討した。その結果、30℃で開放電圧300 mV、放電時間100分の放電を繰り返し確認することができた。