2021年第82回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

3 光・フォトニクス » 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

[13a-N324-1~9] 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

2021年9月13日(月) 09:00 〜 11:30 N324 (口頭)

笹木 敬司(北大)、八井 崇(豊橋技科大)

10:15 〜 10:30

[13a-N324-5] 直交配置型ナノスケール共振器構造におけるPITの共振次数依存性

伊知地 直樹1、久保 敦1 (1.筑波大物理)

キーワード:MIMナノキャビティ、PIT

プラズモニック共振器間のモード間結合によって生じるプラズモン誘起透明化(PIT)現象は共振器構造の共鳴周波数近傍のスペクトル形状を大きく変化させる。一般にPITは外場と強く結合するbrightモードと結合の弱いdarkモード間において生じ、金属ナノ構造や磁気共振器構造の配置によって共鳴周波数や結合の強さを調節することでスペクトル形状が調節できる。本研究では、二種類のMIMナノキャビティを直交配置することでPITスペクトルを示す複合型共振器構造を単位素子として作成し、時間領域差分(FDTD)法と数理モデル計算によって研究した。シミュレーションと計算の結果、共振器構造を構成する二つの共振器の共鳴周波数が一致する点において生じるPIT現象が、一方の共鳴次数に強く依存することが明らかになった。