2021年第82回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

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[13p-N206-1~6] 2.4 医用応用

2021年9月13日(月) 13:30 〜 15:00 N206 (口頭)

伊良皆 拓(京都大)

13:30 〜 13:45

[13p-N206-1] フルオレセインを用いた放射線照射による水の発光増加

山本 誠一1、矢部 卓也1、赤城 卓2、平野 祥之1 (1.名大医、2.兵庫粒子線)

キーワード:水、フルオレセイン、CCD

放射線照射による水の発光現象は、物理現象が学術的に興味深いことに加えて、粒子線の飛程や線量分布評価などに利用できることが明らかになり、その応用も極めて有望である。しかし放射線照射により生じる水の発光は微弱で、線量が低い場合、高感度CCDカメラを用いても測定に比較的長い時間を要する。この問題点を解決するために、放射線照射によるフルオレセイン水の発光イメージングを試みた。チェレンコフ光閾値付近のエネルギーの陽子線を、水とフルオレセイン水に照射し、発光量の比較を行った。その結果、陽子線照射によるフルオレセイン水の発光は、水の約15倍に増加した。この発光量の増加は、波長変換によるCCDカメラの信号増加だけでは説明できず、新たな発光増加機構概念の導入が必要である。