2021年第68回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

11 超伝導 » 11.3 臨界電流,超伝導パワー応用

[17p-Z21-1~10] 11.3 臨界電流,超伝導パワー応用

2021年3月17日(水) 13:30 〜 16:15 Z21 (Z21)

小田部 荘司(九工大)、末吉 哲郎(熊本大)

14:30 〜 14:45

[17p-Z21-5] 新たな陽的数値積分法を用いた2次元の超伝導体内の量子化磁束運動の可視化

上田 天馬1、川畑 唯一1、閻 洪1、小田部 荘司1、松野 哲也2、馬渡 康徳3 (1.九工大、2.有明高専、3.産総研)

キーワード:AFI法、時間依存ギンツブルグ・ランダウ方程式、LTS分解

ゲージ場下の量子現象(量子渦の発生・運動・相互作用など)を記述する時間発展方程式を、既存の方法よりも効率よく高い精度で解くことができる新しい陽的数値積分法としてAFI(Affine Integrator)法を提案した。この手法は高い数値的安定性を持つことが特徴の一つである。
第2種超伝導体内の量子化磁束の量子渦のふるまいを記述する時間依存ギンツブルグ・ランダウ(TDGL)方程式を効率よく数値的に解くことは工学的に重要である。しかしながら、これまで上記方程式を数値的に解くための高安定な陽的数値積分法がなかったために時間刻み幅を小さくするか、時間刻み幅を比較的大きくとることができる陰的解法が用いられることが多く、単位シミュレーション時間当たりの計算量を小さくすることは困難であった。本研究では、新たな手法を超伝導体内の量子化磁束に関する数値計算に適用し、その有効性を確認する。